ホームページを何で作るか

WordPress で頼んだ直しが入らず、Astro に移りました。ページのでき方が違うと、AI から見える範囲まで変わります。読み終えると、自分は管理画面のままでいいのか、ファイルに移ったほうがいいのかを「誰が触るか」で決められます。

WordPress でホームページを作っていたころ、見た目を自分の形にしようとすると、直すたびに時間が溶けました。直したはずのものが画面に出てこないので、どこまで進んだのかも分からなくなります。

当時、記事は 10 本ほど。WordPress のテーマの上に乗せて運用していました。

そこで気づいたことがあります。直しまで Claude Code に頼むつもりなら、管理画面の向こう側は邪魔になります。 画面をぽちぽち触る前提で作られたものは、頼んで作る前提と噛み合いません。

そこで、どちらがいいかを調べるところから頼みました。

AI に調べさせたら「今は移行しなくていい」と言われた

決めた日のやりとりが残っています。クリックで 1 ターンずつ進みます。

何で作るかを決めた日のやりとり(2026-05-11)
  1. わたし
    WPと独自サイト、どっちがいいかリサーチして。今書いてるカテゴリでSEOトップのサイトがどっちで構築してるかも
  2. Claude Code
    結論は「今すぐ移行しなくてよい」です。記事50本が移行検討のメドライン。表示速度の合格率は WordPress が43%(主要CMSで最下位)、静的サイトが85〜95%です。
  3. わたし
    なんで今すぐ移行しなくてよいの?
  4. Claude Code
    記事が10本の時点では、速度が43%から90%になっても検索順位はほぼ動かないからです。ただしこれはSEO観点だけの話で、「管理コストを下げたい」が動機なら今が一番いい時期です。どっちを優先するかはユーザー次第、という話です。
  5. わたし
    独自サイト化進める

最後の一言は、AI がそう答えてから 37 分後です。 即答ではありませんが、その日のうちに決めています。

調べた中身は使いました。使わなかったのは、そこから出てきた結論のほうです。 間違っていると思ったからではありません(このリサーチが半分外していたことは、あとで分かります)。AI は最後に「どっちを優先するかはユーザー次第」と書いていました。 SEO の物差しでは移行不要、管理の物差しでは移行したほうがいい。どちらを重く見るかだけが、決まっていなかった。

43% という数字は、あとから確かめました

WordPress の 43% は本物でした。出典(Search Engine Journal が 2025 年にまとめた CMS 別の集計)に 43.44% とあり、並んだ 6 つの中で最下位、1 つ上とは 15 ポイント以上離れていることまで書いてあります。

ただし「静的サイトが 85〜95%」のほうは、その調査に載っていません。 並んでいるのは CMS だけで、 静的サイトは計測の対象外です。同じ 1 文の中に、裏の取れる数字と取れない数字が並んでいました。

決めた当時、ここまでは見ていません。続けて出てきた数字でも、出どころが同じとは限らない。 あとから確かめられたのは、出典が手元に残っていたからです。確かめられるかどうかは、このあと作り方を決めるときにも効いてきます。

私が重く見たのは「頼んだ直しが入るかどうか」でした。

WordPress と Astro は、ページができるタイミングが違う

見てほしいのは、ページができあがる時点がどこかです。

見に来た人 アクセスする WordPress サーバーで組み立てる 表示するページ アクセスのたびにできる 文章と画面の形 作る前に用意する Astro で作る ページを書き出す 置き場 書き出したファイル 見に来た人 そのまま受け取る 見に来る 組み立てる
アクセスされてから、表示するページが組み立てられる
見に来た人 アクセスする WordPress サーバーで組み立てる 表示するページ アクセスのたびにできる 文章と画面の形 作る前に用意する Astro で作る ページを書き出す 置き場 書き出したファイル 見に来た人 そのまま受け取る 作る 書き出して置く
見に来る前にページのファイルを作り、置いておく
見に来た人 アクセスする WordPress サーバーで組み立てる 表示するページ アクセスのたびにできる 文章と画面の形 作る前に用意する Astro で作る ページを書き出す 置き場 書き出したファイル 見に来た人 そのまま受け取る 返すだけ
見に来たときは、置いてあるファイルを返すだけ。組み立てる矢印が無い

その場で組み立てる WordPress には、サーバーで動くプログラム(PHP)と、文章をためておく入れ物(データベース)が要ります。先に書き出しておくやり方を、静的サイトと呼びます。Astro はその一つで、あとで要るのは書き出したファイルを置く場所だけです。見に来た人には、そのファイルがそのまま返ります。

その場で組み立てるということは、組み立て方の設定をどこかに置いておく必要がある、ということです。WordPress ではそれが管理画面の向こう側にあります。Astro は先に書き出してしまうので、設定もページの形も、手元のファイルにあります。

AI から見えない場所で、直しが止まった

この違いは、頼んだ直しが入るかどうかに、そのまま出ました。見てほしいのは、AI の線がどこで止まっているかです。

ファイルには AI の線が届いているのに、その線は管理画面の手前で止まり、向こう側にある設定・見た目・キャッシュには 1 本も届いていないことを左右に分けた図

Claude Code に CSS を直してもらったのに、画面が変わらないことがありました。原因はキャッシュでした。 管理画面に入り、キャッシュを手で消してから確かめないと先へ進めませんでした。

大事だったのは、キャッシュそのものより、AI から見えない場所があることです。AI に任せた作業でも、管理画面でしかできない操作が残ると、そこで人が引き取ることになります。ファイルを直接扱う形にしたいと思った理由の一つでした。

テーマの上で作っていたときの窮屈さや、URL の決め方をどう変えたかは、WordPress を捨てて Astro にした話に書きました。

私は、管理画面を使わない形にした

冒頭の話に戻ります。WordPress で直しが入らなかったのは、触ってほしいものが管理画面の向こうにあったからです。設定も、見た目も、キャッシュも、AI からは見えません。見えないところで結果が変わるので、「直しました」と返ってきても画面が変わらない。

Astro は全部ファイルです。見えるものしか無いので、直ったかどうかをその場で確かめられます。 これが、私にとって決め手でした。

代わりに引き受けるものもあります。Astro には管理画面がありません。 書くのも、直すのも、公開するのも、ファイルの操作になります。管理画面を手放す代わりに、ファイルを引き受ける、という交換です。

ただし、管理画面で足りているなら WordPress をやめる理由はありません。 自分で書いて自分で更新する範囲に収まっていて、AI に任せる予定も無いなら、わざわざ変える理由はありません。AI が出した「記事 50 本がメド」という線も、結局私の判断には使っていません。分かれ目は記事の数ではなく、「誰が触るか」です。

「独自サイト化進める」と言ったあと何が出てきたかは、Claude Code に Astro サイトを作らせた記録に続きます。

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